部屋が汚い

好きな食べ物がカレーとハンバーグなので、多分僕は小学生です。小学生の頃から部屋の片付けは苦手でした。

もう一部屋借りる準備

来週の火曜日は僕の誕生日です。毎年2月26日は僕の誕生日で国民の祝日だと手帳やカレンダーにも記入されています。皆さん、大いに僕に感謝しながら休日をお過ごしください。

 

きっと、誕生日プレゼントを浴びるほど貰えて、しかも、お誕生日おめでとうの連絡も止むことなく、おそらく僕への誕生日おめでとうだけであらゆるSNSのサーバーがダウンするでしょう。

 

いえ、恐らくSNSだけではないでしょう。あらゆるメディアは僕の誕生日を24時間様々な手法を用いて、時にはコミカルに、時にはシリアスに、そして時にはドキュメンタルに、僕の誕生日を報じるに違いありません。

 

さらに、皆さんのスマホの背景、パソコンのデスクトップの背景は僕の写真に差し替えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来週火曜日は全SNSが使用できなく、全メディアで僕の誕生日が報じられ、皆さんのスマホとパソコンには僕の顔が表示されます。ご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誕生日プレゼントをいただけるだけでもうれしいのですが、あえていうならば、僕の好きなものを押さえたものをくれるとよりうれしいんですよね。

 

例えば、僕は煙草を吸うのですが、ハイライトが好きなのでハイライトをカートンでいただけるとうれしいです。

 

これで、僕の部屋の2分の1はハイライトのカートンで埋め尽くされるでしょう。

 

食べ物であれば、僕はカレーが好きなので、ジャワカレー(辛口)のルーを送っていただけるとうれしいです。

 

これで僕の部屋の2分の1はジャワカレー(辛口)で埋め尽くされるでしょう。

 

でもさすがに部屋がハイライトのカートンとジャワカレー(辛口)とで埋め尽くされては、生活に影響を及ぼしてしまうので、プレゼント用にもう一部屋を借りようかなと迷っています。

 

そしてたぶん、僕のことを愛して止まない女性諸君(もちろん男性も)は、手作りカレーを僕に食べて欲しいだろうから、作ったカレーを送り届けてくれるかもしれません。

 

もし作って持ってきてくれる方は、以下の点にご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・カレールーはジャワカレー(辛口)

・具材はにんにく2片、豚肩肉200g、たまねぎ中2個、にんじん大2個、じゃがいも中2個、料理酒50ml、そして各種調味料(後述)←にんじんだけ大なのが注意点

・まず、サラダ油を敷いた鍋に、みじん切りにしたにんにくをいれ、香りが立つまで弱火で炒める

・次に、くし切りしたたまねぎと、乱切りにしたにんじん、じゃがいも、そして豚肩肉を加え、中火に変えて15分ほど炒める

・その後、水を600mlと料理酒50mlを加えて、具材が柔らかくなるまで弱火で蓋をして煮込む。煮込んでいる時は暇になると思うんで、僕のことを考えていてください。

・アクをとりながら煮込み、具材が柔らかくなったら、火を止めてジャワカレー(辛口)を加え、ゆっくりとかき混ぜながらルーを溶かす。

そしてルーがとけたら、とろみが出るまで弱火で熱を加えながら、コンソメ、クミン、そして柄夢魔皿を1さじずつ加える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢魔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢魔皿とはインドにて古来から伝わる伝説のスパイスです。柄夢魔皿を求めて、歴史上の有名な仏教徒はみな、厳しい鍛錬を積み、そして終わりなき旅に出たと言われています。

 

なぜ著名な仏教徒がみな柄夢魔皿を求めて、瞑想や太極拳セパタクロークリケットはもちろん、断食、断水、オナニーの禁止のような死に近いような鍛錬を積んだのでしょうか。それは、著名な仏教徒の一人である「殻口」が残したといわれる言葉が要因と考えられています。

 

以下は、殻口が残した言葉の一部です。この言葉を読んだあなたは、きっと当時の仏教徒のように、柄夢魔皿を求めてあらゆる苦行をも受け入れるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「周囲に惑わされず、柄夢魔皿に従いなさい」

「心・体を健全に保ち、どんな時も柄夢魔皿に誠実に」

「健康であるかどうかは、自分の『柄夢魔皿』が決めている」

「過去に囚われてはいけない、未来を待つだけでもいけない、ただ、この柄夢魔皿に集中すること」

「隠し続けることができない3つのものが存在します、太陽、月、そして柄夢魔皿」

「俺の柄夢魔皿か?欲しけりゃくれてやる、探せ!この世の柄夢魔皿をそこにおいてきた!」

「柄夢魔皿を加えたカレーは美味しいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして仏教徒たちは、真なるカレーを目指して、柄夢魔皿を追い続ける。世は正に大カレー時代!

 

そしてついに、一人の仏教徒、「生捨」がインドと中国との国境にある山「辛口好山」にて、柄夢魔皿を見つけたと言われています。

 

そして、それを元に「ガラム・マサラ」というスパイスが開発され、インド中を席巻しました。これさえ入れればどんなカレーも、人を感動させるカレーになると話題になったようです。

 

人々はみなガラム・マサラの入ったカレーを求めて、当時インド中にあったカレーチェーン店、「此処一番屋」や「後々家麗」などに群がったと伝えられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし問題は、その話が当時の大帝国であったイギリスに伝わってしまったことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イギリス軍を率いており、めっちゃカレーが好きやった「カレーガ・メッチャ・スキヤ・ネン将軍」は、そのガラム・マサラというスパイスに目を付けて、インドへの侵攻をしはってん。

 

この侵攻に対して、インドの人々は徹底的に抗戦しました。なぜなら、自分たちの生活を充実させるガラム・マサラが、世界中に流れてしまい一人占め出来なくなってしまうと考えたからです。そして、インドでは総力戦を厭わないといった旨の宣言がなされます。

 

当時の資料には、戦争終盤には女学生や子供達も戦地に送られたと書かれています。なんと彼ら彼女らは、竹槍で戦艦を沈めるといったような教育も受けていたようです。

 

しかし、カレーガ・メッチャ・スキヤ・ネン将軍は被害を被りながらも、様々な手法を用いてインドを侵攻し、最終的にはインドを侵攻、植民地化しはってん。この戦いの結果、インドの人口は9割まで減少したらしいで。

 

そして、ガラム・マサラはインドからイギリスに伝わり、そこから世界中に製法が伝わったようです。今では、インドはもちろん、世界中のカレー好きに知られるスパイスとなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラム・マサラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それの元になった柄夢魔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果たしてそれは、人々を幸せにするスパイスだったのでしょうか。それとも、人々を狂気に駆り立てるスパイスだったのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この話は一体なんなのでしょうか。

 

※登場人物、団体は全て架空のものです。