このままでは、僕は"Time is money"に殺される
"TIme is money"という言葉を聞いたことがあるだろうか?
近年では特に、意識高い系な人々が声高く叫ぶ言葉なのではないだろうか?commit,agree,agenda,ASAP,initiative,Let It Be,Imageine,yeah let`s go come on.
このような言葉と共に、Time is moneyという言葉もよく使われている。
しかし僕は、この"Time is money"という、意識の高さがにじみでるどころか、もう意識を言語に起こしたような存在のものに、今にも殺されそうになっている。
そう、まさに殺されそうになっているのだ。
そうなった、そうなってしまった経緯は、今日一日のスケジュールにある。
Time is moneyという言葉を今日の僕の一日に落とし込むと、まるでドブに金を捨てるどころか、ドブに金を捨てた上でそこに放尿、脱糞をし、それに飽き足らずタバコとガムをポイ捨てし、追い討ちのようにガソリンをばら撒き散らした上でライターで放火をしたような、そんな一日を送っていた。
以下は、そんな僕の具体的なスケジュールだ。
7:00 起床
8:00~9:00 阿部乃みくでオナニーをする
10:00~18:00 ゼミのプレゼンテーション発表会で、興味のない発表に耳を傾けながら、5分に一度無意識に股間を右手で揉む
18:00~19:00 5分に一度右手で股間を揉みながら、スーパーへ行き買い物。持ち金が足りず、スモークチーズを元の場所に戻す。
19:00~21:00 阿部乃みくでオナニーをしようと思うが、一日に同じ女優で二度も抜くのは、まるで連日カレーを食べているようだと思い、別のショートカットの似合う女優を探し出そうと思うが、結局見つからず阿部乃みくでオナニーをする。
このスケジュールを見たときに一番無駄だと思うのは、やはり「オナニー」だろう。一日の間に3時間を費やした上に、女優探しでも妥協に妥協を重ねて結局阿部乃みくで抜いている。
分かりやすいように、1時間1000円というアルバイト代で換算してみよう。
そうすると、僕はオナニーだけで3時間を過ごしているので、3000円をドブに捨てるどころか、自ら散々に3000円を破いた挙句、淡々とそれを口に詰め込み、「あ、お札って食えねえわ」とえづきながら気づき、えづくのってなんかエロいよねっと思い、再び阿部乃みくで抜いた上で、ドブに射精するような、そんな3時間を過ごしていることが分かる。
これはあまりにも無駄すぎる。やめなければ。オナニーをやめなければ。Time is money、時は金なり、その言葉を頭の中で108回ほど繰り返してから、ふと我に返り、一つの疑問が生まれた。
果たして、オナニーをした3時間は無駄だったのか?
僕の、オナニーが無駄だという考えは、「オナニー=無駄」という固定観念によるものなのではないか?
世間で、「気持ち悪い」と「可愛い」という相反する言葉が混じり合い「きもかわいい」という言葉が生まれるように、「痩せている」のに「大食い」であるという矛盾を抱えた人間がいるように、相反するものが一つのものとして同居することができるのではないか?
つまり、無駄という概念は、無駄ではないという概念と同居させることが出来る。無駄な行為のように見えて、実は全く無駄ではないという状況に、オナニーを持っていくことができるのではないか?
そう考えると、僕のオナニーは「一時間1000円をドブに捨てている」のではなく、「一時間1000円に相当する行動をしている」と考えることができる。まさに発想の転換、今世紀最大のイノベーション。
この考えをTime is moneyに落とし込もう。
そうすると、それはもはや
"Onaney is money"なのではないか
あるいは
"Time is Onaney"なのではないか
しかしここでもう一つの疑問が生まれる。それは、「自分のオナニーが一時間1000円如きの価値しかないのか」というものだ。
たしかに今の、漫然とした、無意識のオナニーでは一時間1000円程度の価値しか生み出さないかもしれない。せいぜい一しこりにつき一円程度だろう。ズボンとパンツを脱ぐ行為などには、全くの、一銭もの価値すら付かない。しかし、自分のオナニーを高め続けることで、その価値は何倍、何十倍、何千倍、何万倍、そして何億倍にも高めることができる。
もし、僕が真に価値のあるオナニーを生み出したら、そのオナニーは時給に換算すると31垓5600京9840兆0721億円にまでにすることが出来るだろう。世界長者番付に余裕でランクインすることができる。オナニーだけで。
もし、それだけの価値のあるオナニーを弾き出したらどうなるのか。
僕がまず朝起きて、勃起している陰茎を確認する。
すると、口座に100億円が振り込まれる。
次に、スマートフォンでエロ動画を探す。
一スクロールするたびに100億円が口座に振り込まれる。
いきり立つ陰茎に、さあいざ行かん!と声を掛け、ズボンとパンツを脱ぐ。
ズボンを脱いで100億、パンツを脱いで100億が口座に振り込まれる。
いきり立つ陰茎を、優しく宥めるようになでる。100億。しこる。100億。ちょっと水を飲む。100億。少し疲れたので、タバコを吸う。動画自体は流れているので、毎秒100億。そして射精。5000億。
恐ろしい、恐ろしいほどの価値を、利益を、オナニーで生み出すことが出来る。そして、オナニーで世界長者番付にランクインすること出来る。
長者番付のリストは、こう変化するに違いない。
順位 名前 富の源
1位 塚田 竜ノ介 オナニー
これだけの価値のあるオナニーを生み出すには、まずはオナニーの価値を再確認するべきだ。
では、オナニーの価値とは一体なんなのか?
それはやはりプレイヤーの「満足度」に違いない。
では、その満足度を高めるには?
ひとつは、「オナ禁をし、一週間ほど間を空けてからオナニーをする」という案だ。
しかし、これでは週に一回しかオナニー稼業をできない。
また、真に価値のあるオナニーを探すためには、オナニーのPDCAサイクルを回す必要があるが、一週間に一度では、そのサイクルを回すにしても、あまりにも不十分だ。
いくらオナニーPlanを立て、オナニーDoし、オナニーCheckし、Checkを通して確認したオナニーActionしても、それが週に一回では、あまりにも回数が少なすぎる。あと、一週間もオナ禁が出来ない。
では、二つ目の案だ。それは、
「ただひたすらにオナニーのPDCAサイクルを回し、一流のオナニーに出会う」というものだ。
どんな一流の人間にも、下積みというものがある。そう、一流のオナニーをして世界長者番付にランクインするのにも、下積みの期間が必要で、その下積みの期間にはただがむしゃらに頑張るしかない。
さらに、「高山トレーニング」というものがある。人間は、限界に立ち向かうからこそ強くなることが出来る。
これをオナニーの世界にも落とし込むと、どれだけちんこが腫れ上がり、血を吐き出し続けようとも、オナニーをやめないことで一流のオナニーに近づくことができる。
つまり、一流のオナニーを追求し、自分の生産性をオナニーという分野で高め、世界長者番付にランクインするには、寝る間も惜しみ、食事と水分を取ることもせず、部屋にこもり続けて、ただひたすらにオナニーに耽る必要がある。たとえちんこから血が流れようとも。
これが明らかな近道であり、そしてそれが分かったなら、あとは実践するだけだ。
ではその先に待っているのは、一体なんなのだろうか。
それは一流のオナニーなどではない。
それは
死だ
ただひたすらにオナニーに耽り、ちんこから血を流している人間。いや、それは最早人間ですらない。妖怪。まさに、現代にたゆたう、オナニーのしすぎで成仏できずに妖怪と化した、浮世のものではない存在。
そんなやつは、社会的にも生物的にも死んでいる。
しかし、オナニーで世界長者番付に入るためには、"TIme is money"、”Time is onaney"、"Onaney is money"の考え方を教訓に生きるにはそうするしかない。
そして
そしてもしそれを実践したら
僕は、"Time is money"に殺されるに違いない。